家具と木と地球と    

大切な人々と繋がっていきたい
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2010/05/25

椅子の修理

g 修理

g 修理 2

少し前のお話
家具を納品した際、仕事柄どんな家具を置いていらっしゃるかやはり見てしまいます
そこにも何脚かのイージーチェアがあり少し、気になる部分があったので触ってみると
椅子が、グラグラになっていました

以前からその状態だったそうなのですが、どうして良いのかもわからず応急処置を施されてました
置いてあるだけで使えない・・・では椅子として意味がないので
お客様にお願いして持ち帰らせて頂きました


国内の有名メーカーの椅子だったのですが
実は使ってある材料が『合板』でした
下の写真をご覧頂くとわかりますか?
縦に層になっていますが、一般の方はよく誤解されますが年輪ではなく
合板の各層です
g 修理 3

層の間に隙間ができ、そこに椅子の前後左右の移動による力で下から亀裂が入り
椅子の脚がバラバラになってしまっていました

一般に合板をつくる際の接着剤はあまり良いものを使っていないので耐久性もありません

その亀裂部分に耐久性の高い接着剤を注入し、接着
余分な接着剤を取り除き、磨き、着色したのが下の写真

g 修理 4


g 修理 5

脚元がぐらついた分負担がかかってしまったのが、背と肘掛けの接合部分
全てが合板で出来ているのでやはり弱いためこの部分も見事に分解
中にはビスケットといって、楕円形の木のパーツがはいっており
そのビスケットを利用して肘掛けと背を接合してありました

部材を変える方が強度的に強いのですが、ここはそのまま再接着
塗装を部分的に取り除き、接着後磨いて着色

月日が流れているのでだいぶアンティークな感じになっているので多少のムラを残すような感じで
着色し、ラッカーで仕上げました

g 修理

合板は木質繊維同士がほとんど繋がってないので動きが少ないかわりに
接着剤が鍵
となります
接着剤の耐久性が弱いと、各合板同士がバラバラになってしまいます

だいたい合板に使われている接着剤の耐用年数は10年(合板の種類にもよります)といわれます

なので、お求めになる際は生活スタイルと相談して選んでみてください

もちろん、『万能で永久』のものはありません

///////////////////////////////////////////////

CABINETMAKER bond 個展

6/23~30 神奈川県 鎌倉『一翠堂』  鎌倉市小町2-8-35 0467-22-3769(TEL)
                  

CABINETMAKER bond
オーダーメイド、デザイン家具の制作販売
京都市西京区大原野上里北ノ町1229-3
075-332-7335


atelier bond (住宅・店舗のデザイン、リノベーション)
京都府向日市寺戸町新田3
075-922-0527
http://abond.exblog.jp/
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2009/06/28

箪笥の甦生

息をふきかえすこと
生き返ること        ⇒  甦生
よみがえること

眠っていた魂が蘇り、再び息を吹き返した瞬間

クライアントの笑顔の影で、ボクの心も安堵の笑みをかみしめます

間口・高さともにおよそ1軒(1メートル80)あります
畳の大きさが約90×180センチ
30センチを1単位とし家具を設計していくことで、部屋に無駄なスペースが出来ないよう
配慮がなされていて、しかも、大きな家具を1つの家具としておさめると
クライアントも動かすことができないので、4分割できるように配慮してあります

『最近の箪笥の引き出しは浅くて使いにくいです・・・』

実体験として理解されている方も多いでしょうが、冬物のセーターが入らない

どうしてそんな設計がなされているかわかりませんが、古い箪笥は深さもあって
とても使いやすいんです、とおっしゃっていらっしゃいました

表面材には黒檀の珍しい木目が化粧材として用いられていて、なかなか眼にできない箪笥で
しかも、クライアントのお母さんの嫁入り道具とあってかなりの思い入れもありました
この間のブログ 『美意識』 にも書いていましたが、修理として受けた場合
新品とまではいかなくても、綺麗にしたいと思うのは職人の考え
引き出しも作り変えて、金具も綺麗に或いは使えないものは新品にと思っていました

できる範囲内で、しかも新しいものは使わないで・・・というのがクライアントの要望でした


塗装を全てはがし、接合部分の割れは全て再接着
面材の欠けも新しい黒檀の木を用いて元通りに

箪笥修理

箪笥修理 3

箪笥修理 2

箪笥修理 4

接着後、研磨・塗装を行ったものです
1枚目の写真と比較していただくとお分かりいただけると思います

黒檀箪笥 5

黒檀箪笥 4

黒檀箪笥 3

表面の細かい傷も研磨した分、以前のものよりも明るくなりましたが
これも時間が経てば再びその深みと重みを増してくれるでしょう

黒檀箪笥 6

表具も本金に張替え、より一層黒檀の箪笥を引き立ててくれています
一番困った引き出しの金具!
前のブログでも扱っていましたが、金物屋さんも諦めてしまった金具ですが
『ど~しても同じ金具を・・・』という要望でしたので・・自分で直すことにしました
なれないことだったので、確かにてこずりましたが直すということには変わりなく
無事に金具の修理も完了し、お時間は頂きましたが納品することができました

黒檀箪笥

もう1棹古い箪笥をお持ちなのですが、これも修理をお願いしたい!!と
喜んでおっしゃっていただけました

おばあちゃんも(クライアントのお母さん)凄く喜んでいると思います

とても印象的なお言葉を頂きました
N様ありがとうございます

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国産材の優しい家具
オーダーメイドの家具
快適な空間創りの提案
古い家具の修理・リメイク

京都で家具と木のプロダクトを製作する
キャビネットメーカーボンド(アトリエボンド・家具部門)
〒610-1121 
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2009/05/28

古い箪笥 ~金具~

今日も古い箪笥を直してます

このブログを読んでいただいてる方ももしかして・・・
誰かから譲り受けた古い箪笥をお持ちかもしれませんので・・・

家具を直す立場のボクからお願いです

古い家具には結構金物が付いています
鉄や真鍮、銅などの金物が引き手や兆番、鍵などに使われています

例えば

金具

今直している古い箪笥の引き手部分の金具です

昔の金物は味わいがあって、温かみがありますね
作りもシンプルで、・・・その分壊れやすい・・・・でも、直しやすいです

しかし!!!

金具 2

先ほどの金具と比べてみてください
四方に丸いモノが4つありますね

引き出しですから、衣服等を取り出す際必ず引いて引き出しを出さなければいけません
一日1回、1年で365回、10年で・・・・
と使用頻度が増えていくと

金具 3

金具の裏側の部分です
金具から伸びた2つのものを引き出しに開けた穴に通して引っ掛ける構造になってますが

金具 4

拡大写真です

突き出した薄い板状の付け根の部分
ここはハンダでつけているだけなので10年も使うと・・・3650回
どうしてもハンダの部分に負荷がかかって、壊れてしまうんです
(10年だとは限りません・・・)

で、金物がぐらぐらになり・・・

金具 2

このように、金物の端の4箇所を釘うちしてしまうんです
つまり、応急処置として・・・

しかし!!!!

それをしてしまうと、綺麗に直せなくなるんです

【箪笥の洗い】といいますが、
金物をはずして、字の通り水洗いをして汚れを落とし、削ったり研磨したりして
古くなった家具を綺麗に直すことをいいますが、

釘うちされた金具をはずすと

金具 5

どうしても・・・写真のようにボコボコになります
まあ、ボクらはそれを出来る限り元通りに直すわけですが・・・

金具のぐらつきがでた場合
 
×釘でうってとりあえず固定する×
○金具を取り替える○

長く、しかも綺麗に使おうと思ったら、必ず金具がおかしくなった時点で見てもらうか
取り替えることをお勧めします
特に、古い金具の家具は釘うちをしないでください


ちなみに

家具修理 5

金具 6

この部分も壊れやすい箇所です

どうして壊れるかというと

金具 7

中央部分のバネが錆びたりして硬くなり、切れてしまうんです
そうなると、扉を閉めても、カチッっていわず閉まっているのかわからない状態になります

最近の金物は、色んな箇所を修正して開発されているので
昔のものに比べて壊れにくいかと思いますが・・・
古い家具をお持ちの皆さんはどうぞ
ココロに留めて置いてください

あくまでも、釘で留めないでください


これらは、何とか綺麗に直しますけどね~
2009/05/22

黒檀 箪笥の修理

家具作り は日々の勉強の場であり、いうまでもなくお客様の家具作り ですが
創ることも勉強、そして、古い家具を直すことも大切な勉強の場です

【温故知新】

修理の箪笥は明治時代のもののようです
クライアントの女性のお母様の婚礼家具の一つだそうです

古い家具修理 面材は全て高級材の黒檀を使用

間口、高さともに1間分の大きさです
写真はその一部になります

表面は5ミリほどの黒檀を貼り付けたもので、本体は一部欅に杉で出来た箪笥です
流通は今と比較になりませんし、近畿地方ではあまりいい木が当時なかったのでしょう
この時代の箪笥は、松や杉が良く使われています

都が京都にあった時代、つまり平安京から江戸の前までは
都や寺社仏閣の造営で近畿地方の山に木はあまりなかったといわれています
良材はほとんどこのような建築物に使用され、民芸家具と呼ばれる箪笥に
欅がふんだんに使われているのは、どちらかと言うと中部地方や東北地方の箪笥ですね

今回の家具も、見えるところは高級材の黒檀を使っています
さらに、扉の部分の鏡板は黒檀の一枚板です
見える部分はこのように、独特の木目の黒檀ですが
引き出しや本体の見えない部分は針葉樹の松
なんです

古い家具の修理 面材は高級材の黒檀

家具修理 3

引き取ってみて、改めてよーく見てみると結構釘うちされた箪笥でした

古い家具の修理 高級材の黒檀を使用しています

面材の留(とめ)の部分や鏡板は接合部分が離れ、そして割れ
多くの細かい傷と日焼けの跡、そして汚れがありました

古い家具を大切に使っていらっしゃるので、作るボクら家具職人としてもあり難いことですが
一番つらいのが、
釘打ちされた部分ですね・・・・・・

寺社建築にも和釘と呼ばれる釘が使われています
いわゆる鍛冶屋さんがトンカチで叩いて作られた釘で
今市販されている釘のように丸くて滑らかでなく、四角く凹凸がある釘です
職人が何本も口に含んで、釘を打っては口から出して・・・
時には、早く打てるかどうか、職人同士で競っていたようです


口にいれなくても・・・
って思いますが、口に含むことで鉄の釘が唾液に包まれ
打ち込んでしまうと、経年変化で釘が錆びていき、木材とがっちり結合します
そのような理由から、口に含んで釘を打っていたそうです

口を釘の保管場所としながらも、鉄の変化を計算した非常に合理的で
結果のあるやり方
でした

ただ・・・
直すとなると、釘類の錆びは非常に厄介で・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あと・・・・金具の痛みも結構ありなかなか手ごわい箪笥の修理です

古い家具の修理 

じっくり時間をかけて・・・

■  プロフィール

tomyakur

Author:tomyakur
日本人の器用さと繊細さに美を感じ
日本人でよかったと思う
そんな日本人の誇りを胸に
CABINETMAKER bondを立ち上げ
京都市で活動中

家具作りを通して地球について
みんなと考えていきたい


CABINETMAKER bond

商品のお問い合わせに関しては
info@c-bond.net
どうぞお待ちしてます

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